2017年5月8日月曜日

デフレ不況を十数年も放置してきた責任の大半は日銀にあるのだ。リーマン危機以来、アメリカは通貨供給量を3倍に増やすなどを米英中韓その他主要国の中央銀行は猛然と紙幣を刷り景気を刺激した。


 

 

『アメリカは日本経済の復活を知っている』

浜田宏一     講談社  2013/1/8

 

 

 

<白川方明という名の優秀な学生>

・経済学者として長い間、教鞭をとってきた私だが、学生に「大学院に進んでみないか」と声をかけることは少ない。本人に能力がなければ、あとから、本人にとっても、指導する側にとっても、たいへんになるだけだからだ。いまでは就職難のため、あるいはモラトリアム期間の延長のために大学院へ進む学生も珍しくないが、私は決して勧めようとは思わない。

 そんななかで数少ない例外の一人が、白川方明氏だった。そう、日本銀行総裁である。

 白川氏に初めて会ったのは、1970年のことだ。私が東京大学経済学部で教鞭をとっていた時代。その聡明さには、たいへんな感銘を受けた。

 

<人口はデフレの要因なのか>

・日銀は「人口がデフレの要因である」ことも主張したいらしい。ところが、人口をデフレに結びつけるのは、理論的にも実証的にも根拠のないものだ。もちろん人口は成長の要因にはなるが、実質生産に、人口あるいは生産年齢人口が影響するのは当たり前のことである。

 しかし、貨幣的現象である物価、あるいはデフレに人口が効くというのは、経済の解剖学すなわち「国民所得会計」から見ても、生理学すなわち「金融論」から見ても、まったく的外れな議論だ。医学の発達した社会で、床屋の素人談義で患者の診断と治療法をきめようとしているのが日銀の姿なのだ。

 日銀が国際会議等で示す研究成果もレベルが低い。統計学の講義のいちばん初めに注意されることだが、偶然グラフに数字が都合よく出てきて、あたかも関係があるように見える、「見せ掛けの相関」を使ったりする。

 たとえば嘉悦大学教授の高橋洋一氏が指摘しているように、33ヵ国のうちから都合のよい24ヵ国だけを選ぶという、統計学上における一種のカンニングを行ったりしている。経済の「治療」に当たる医者がやるようなことではないだろう。

 

・人口構成がマクロ経済に関係があるのはもちろんだが、現在の経済学では、デフレの原因とは決して結びつけることはできない。ここにも、総裁の主著『現代の金融政策』(日本経済新聞社)の各所に見られるように、日本銀行の都合で経済学を書き換えてしまう一例がある。

 このようなまやかしの手法を使った日銀正当化のために、果たして国税を使って国際会議など開催してよいものだろうか。

 

・経済学の現状から見ると、ノーベル経済学賞候補としてよく名の挙がる清滝信宏プリンストン大教授の共同研究が示唆するのは、リーマン・ショック以後、英米の大胆な金融拡大があったからこそ、世界大不況のような破局から人々が救われた公算が大きいということに他ならないということだ。

 

・マクロ経済学の分野において「低金利は企業を脆弱にする」という議論は、実質金利と名目金利を無視している。

 

<「良い日銀」と「悪い日銀」>

・バレンタインデーの政策変更で、いったんは正統的な政策に戻ったように見えた日銀だが、それはいやいや行ったのではないかという不安もあった。「バレンタインデー緩和」は、私にとっては「良い日銀」であったが、総裁の談話などを聞いて、「悪い日銀」がまだ隠れているのではないかと思えたのだ。

 案の定、何ヵ月か経つと、私が「良い日銀」の看板にだまされていたことが分かってきた。

 

<日銀の意識に「庶民の生活」はない>

・毎日のように通勤電車を止める飛び込み自殺。その一部は明らかに経済的要因で説明できる。しかし、日銀政策委員会を傍聴した人によれば、日本銀行には、金融政策が、失業、倒産、そして自殺を増やすという形で庶民の生活に密着しているという意識がないらしい。

 円高政策は弱い企業をいじめる政策である。経済の空洞化を推し進める政策であるのはもちろん、地方切り捨ての政策でもある。空洞化の流れで、企業が外国に工場を移転しても、東京のヘッド・クォーターは残る。結果、工場があった地方は疲弊する。東京は超円高に耐えられても、地方はそうはいかないのである。そう考えれば「大阪維新の会」の支持者が多かったのもうなずける話だ。

 これらのメカニズムに気づかない、あるいは気づいても黙っている学者、報道しないマスコミも同罪といっていい。20世紀初頭にかけて足尾銅山の鉱害と戦った田中正造が議会で質問したように、「亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀」なのである。

 

・「しかし今もっとも責められるべきは、財務省や財界や政府と言うより日銀であろう。デフレ不況を十数年も放置してきた責任の大半は日銀にあるのだ。リーマン危機以来、アメリカは通貨供給量を3倍に増やすなどを米英中韓その他主要国の中央銀行は猛然と紙幣を刷り景気を刺激した。日銀は微増させただけで静観を決めこんでいる。ここ3年間で円がドル、ユーロ、ウォンなどに対し3割から4割も高くなったのは主にこのせいだ。今すべきことは、日銀が数十兆円の札を刷り国債を買い、政府がその金で震災復興など公共投資を大々的に行い名目成長率を上げることだ。札が増えるから円安にもなる。工場の海外移転にも歯止めがかかる。ここ14年間、経済的困窮による自殺者が毎年1万人も出ている。日銀は動かない」

 

・経済学の専門家でない藤原氏に分かることが、どうしてエコノミスト、学者、政治家、マスコミには分からないのであろうか?

 

経済学200年の常識を無視する国

閣僚たちは「ヤブ医者」の群れだった

・閣僚は、医者であるはずなのに、経済学の解剖学、すなわち高橋洋一氏の強調するバランスシートの基本が分かっていない人たちばかりだった。経済がどのようなメカニズムで動くのかという生理学にいたっては、ほとんどの閣僚が無知もしくは誤解していた。

 生理学とは、たとえば「デフレに一番効くのは金融緩和である」という、大学1年生の経済学の教科書にも載っている基本原理だ。どんな経済政策で働きかけると、経済のどの部分にどう波及していくのかを理解しないで、日本経済という大船の舵をとろうという閣僚たち……。

本人から見れば最強の内閣なのだろうが、国民にとっては、いつ座礁させられるか分からない恐ろしい内閣だった。

 

・まず、藤井裕久氏である。このとき官房副長官となった藤井氏は、「円高は日本にとっていいことだ」と言い続けてきた元大蔵官僚だ。政治家として大蔵大臣、財務大臣も経験しているが、ずっと円高論者だった。

 経済財政担当大臣の与謝野馨氏も、「円高がいい」「デフレでいい」という持論の持ち主。円高デフレの際にも財政金融政策を使わなくてもいいという、これから説明するような世界の経済学の常識に真っ向から反する理解と政策を掲げてきた。

 いってみれば、目の前に重篤な患者が横たわり、しかも自分がその病気を治すための薬を持っているのに、「薬は使うな」と指示しているようなものである。

 これは、日銀とまったく同じスタンスである。

 

・もちろん、私は日銀や政府の政策担当者に個人的な恨みなどない。私が東京大学時代や、イェール大学で教えたり、指導したりした人、共同研究者だった人が、日銀、財務省、経済産業省などにはたくさんいる。重要な地位にいる人も多い。みな、いまでも親しい友人だ。しかし、彼らのすることが国民生活に及ぼす効果や弊害を考えると、「人は憎まず、されど政策の結果(=罪)を憎む」といわざるをえない。

 

首相の狂気「増税すれば経済成長する」

大臣たちだけではない。菅直人首相は、信じられないことに、「増税すれば経済成長する」と語った。「利上げすれば景気が回復する」といったのは枝野幸男官房長官だ。

 もう笑うしかない—―そんな高橋氏の言葉に、私はうなずくしかなかった。

 

・君子が豹変したことよりも、内閣の経済政策に関する理解と主張が、現代の常識にのっとらない、きちんとした「治療」とはかけ離れたものであることが問題なのだ。

 新内閣の最も重要なポジションに、まったく間違った、経済の常識からすれば逆の政策をやろうという人たちが就いていた。その周囲も、官房長官をはじめ、みなデフレ派だ。まさに驚くべき布陣だった。昔、私も務めたことのある経済社会総合研究所長の座には、金融政策がまったく効かないというマクロモデルをつくった人物が就いていた……。

 高橋氏はこの対談で、さらに、「そこにもう一人、加えなければならない人がいます。前の官房長官の仙谷由人代表代行です」と語っている。

 このとき、民主党の「社会保障と税の抜本改革調査会」の会長に就任した仙谷氏は、「需給ギャップがあっても何もするな」と明言したことのある人物だったのだ………。

 

無視された経済学200年の重み

・だが、内閣はその積み重ねをまったく理解していなかった。それどころか、経済の理屈とは正反対のことをしようとしてきたのだ。

 経済学においては、自然科学のようにパッと予測することは難しい。制御に関しても、まだ曖昧な面がある。とはいえ、さまざまな学者たちが、事実を積み重ねながら考えてきた200年余の歴史があるのは事実だ。

 菅内閣と野田内閣では、その現実がまったく無視されてしまったのである。経済学が積み重ねた貴重な歴史を無視するアイディアに取り込まれた人たちを集めて、内閣が形成された。

「まあ見事といえば見事ですね。国民にとっては非常に恐ろしいことですが」

高橋氏の対話中、私の口からはそんな皮肉が自然と口をついて出た。

 そういう状況だっただけに、私は空路で、「こんな内閣の経済政策を議論しに、イェール大学の講義を補講にまでして帰国するのは時間の無駄かもしれない」と、日本に着いたらトンボ返りでアメリカに引き返そうかとも考えた。だが、かつて教わったジェームズ・トービン、フランゴ・モディリアーニ(ともにノーベル経済学賞受賞者)といった先生たちの顔を思い浮かべると、そうもいっていられないと感じたのである。

 

・以下で紹介する政策も菅内閣時代のものだが、当時の財務の責任者は野田佳彦氏。つまり後の総理大臣である。野田内閣でも、やはりまったく経済の論理に反する政策が続けられた。

 

<日本政府の空洞化促進政策>

・そこに示されていたのは、菅内閣が824日に発表した「円高対応緊急パッケージ」であった。

 1000億ドルとヘッドラインにうたっているように、たしかに対策の規模は大きい。しかしその内容を見て、本当に驚いた。これほど経済原理とかけ離れた対策が打ち出されようとは思いもしなかったからである。

 緊急パッケージは次のような骨子から成り立っている。

(1) 政府は日本が豊富に持つ外貨準備を使い1000億ドル(約76000億円)の基金をつくり、円高で苦しむ企業に対して緊急に低利で融資する。

(2) この基金は、国際協力銀行を通じて融資され、日本企業が行う海外企業や資源の買収を容易にする。

(3) それと同時に(これは罰則を伴わない規定でもあるので以下では議論しないが)、金融機関に外貨での資産残高を報告させる。

 これになぜ驚いたかというと、まったく円高対策になっていないからである。

 円高の原因や、それに対応する政策手段について、大臣はもとより官僚も、国際金融論の初歩的な知識すら持っていないに違いないと感じられた。

 さらに数日後、日本の友人から知らされた新内閣の顔ぶれにはもっと驚いた。そのパッケージをつくった大臣、すなわち野田佳彦氏が、こともあろうに首相となり、後任の財務大臣には、経歴から見て財政とは無縁な素人、安住淳氏が就任したからだ。

「いままでと同じく、今後も財務官僚の案をオウム返しに述べます」と宣言したようなものである。長年にわたる誤った金融・財政政策によって冷え込んだ日本経済を再建するために、この内閣がいかに「不適在不適所」であるかはいうまでもない。

 

<世界は日本経済の復活を知っている>

・東日本大震災は、負担を将来に先送りし続けてきた公債依存型の財政の弱点を顕わにした。しかし、消費増税で一気に財政を改善しようとしても、それは国民経済のパイ全体を小さくしてしまうことになる。それによってもたらされるのは、歳入の減少に過ぎない。

 増税を急ぎすぎると、むしろ日本経済にダメージを与えることになるのだ。

 まず必要なのは、充分な量的緩和によって、デフレ、需給不足、低成長から脱すること。そしてそれは、経済を学んだ人間なら、世界中誰もが知っているはずの常識である。

 そこに、日本復活への鍵がある。言い換えるなら、世界は日本経済の復活を、すでに知っているのだ。

 

<「美しい国」を取り戻すために>

・安倍晋三氏の著書のように、日本に帰るたびに、私も日本は「美しい国」だと実感する。自然の美しさにとどまらず、心の細やかさもある国である。病院で検査の採血をしてもらうだけでも、治療の細やかさ、やさしさが伝わってくる。このような美しい日本が、金融政策を「しょぼい」レベルに保っているために、毎年、若年失業率の高い、設備稼働率の低い状態を続け、さらにそれが将来への成長の活力を奪っているのは、残念で仕方がない。

 私はホテルの周りを取り巻く長い空車タクシーの列を見るたびに、日本経済の現状に思いを馳せてしまう。円高、デフレ、空洞化を解消して、「美しい国」を取り戻してほしい。それが私の切なる願いである。

 

 

 

『伝説の教授に学べ!』  本当の経済学がわかる本

勝間和代が本気で勉強したかったとても大切なこと

誰がデフレ不況を長引かせているか

浜田宏一、若田部昌澄、勝間和代

2010/7/8  東洋経済新報社

 

 

 

<これが経済学のカンドコロだ>

1、   身の回り(ミクロ)では正しいことでも、国全体(マクロ)で考えるとおかしくなることがある。ミクロとマクロを区別しよう。

 

・それぞれについて、経済学ではミクロ経済学、マクロ経済学と言う区別をする。

 

2、   名目と実質を区別しよう。

 

おカネの価値が上がることをデフレ、下がることをインフレという。

 

・貨幣表示の値打ちを名目値、貨幣価値の変化を考慮した値打ちを実質値と言う。「デフレでモノの値段が下がる」というのは、「名目」に着目した議論。

 

3、   フロートストックを区別しよう。

・フローというのは一定期間内に「流れる」経済活動の量。ストックというのは、一定時点で「たまっている」経済量。

 

4、   部分均衡と一般均衡を区別しよう。

・限定された一部のことだけを取り上げる事象が全体とどう関連しているのかを考えるのが、一般均衡的な発想法。例えば、「デフレでモノの値段が下がるから、デフレはありがたい」というのは、「部分均衡」的な考え方と言える。

 

5、   固定相場制と変動相場制を区別しよう。

・現在の日本のように変動相場制を採用している場合は、国内の金融政策で物価水準を動かすことができる。

 

6、   民間銀行と中央銀行を区別しよう。

・民間銀行にとっておカネは「資産」になる。それに対して中央銀行にとっておカネは「負債」になる。

 

1990年代後半にデフレの問題が顕在化してから10年以上の歳月が流れました。しかし、残念ながら「デフレの真の原因は、日本銀行の誤った金融政策にあった」という本当のことはいまだに人々に伝わっていません。その結果、政治家は金融政策を軽視し、日本銀行が暴走して無茶な引き締めを行い、結果的に10年以上デフレが続いています。人類史上稀にみる経済失政、大災害が現在進行形で続いているのです。

 

・日本には、経済失政が人々の心を蝕み、やがて議会制民主主義への失望を通して国民を巻き込んだ無謀な賭けへと導いてしまった悲しい歴史があります。

 

<私たちは、絶対にこの歴史を繰り返してはいけません>

・今度はみなさんのターンです。私たちは、議会制民主主義を通じてこの国を変えることができます。

 

・国民一人ひとりの声が大きくなれば必ず政治は変わります。政治が変われば日本銀行に対するガバナンスの仕組みを変えられます。

 

 

 

『日本はこの先どうなるか』

高橋洋一  幻冬舎   2016/8/10

 

 

 

<政治・経済では本当は何が起きているのか>

<英国のEU離脱、欧州への大量移民、崩壊寸前の中国経済、米国の過激な大統領候補、日本の戦争リスク………>

 

<データに基づかなければ、議論する意味はまったくない>

・参院選の結果を受け、さらなる経済政策が実行される。

・憲法改正は容易ではない。

・イギリスEU離脱の悪影響はボディブローのように効いてくる。

・イギリス経済は将来的には成長する可能性あり。

・経済は人の「気分」で動く。

・エコノミストの予測が外れるのは経済学部が「文系」だから。

・輸出入統計から推計した中国のGDP成長率はマイナス3%。

・国債暴落説の大ウソ。

・財務省の税務調査権は実に恐ろしい。

・日本経済は必ず成長できる!

・戦争のリスクを甘く見てはいけない。

 

<データは嘘をつかない>

<トランプ大統領の誕生は日本にどう影響するか >

・最近のトランプ氏の発言を聞いていると、いよいよ「へりコプターマネー」を言い出すのではないかと考えている。

 へりコプターマネーのもともとの意味は、中央銀行が紙幣を刷ってへりコプターから人々にばらまくというものだ。ただし、実際にこれを行うことは難しく、「いつどこにへりコプターが来るのか教えてほしい」というジョークすらあるほどだ。

 現在のように中央銀行と政府が役割分担している世界では、中央銀行が新発国債を直接引き受けることで、財政赤字を直接賄うことをへりコプターマネーと言うことが多い。

 

・バーナンキ氏のそれは名目金利ゼロに直面していた日本経済の再生アドバイスであったが、具体的な手法として、国民への給付金の支給、あるいは企業に対する減税を国債発行で賄い、同時に中央銀行がその国債を買い入れることを提案していた。

 中央銀行が国債を買い入れると、紙幣が発行されるので、中央銀行と政府のそれぞれの行動を合わせてみれば、中央銀行の発行した紙幣が、給付金や減税を通じて国民や企業にばらまかれていることになる。その意味で、バーナンキ氏の日本経済に対する提案はへりコプターマネーというわけだ。

 

<もし朝鮮半島で有事が起きれば、韓国における在留邦人保護も大きな課題>

・体制の維持には、一定の経済力が必要だ。中国経済の景気後退の影響で、北朝鮮経済は深刻なダメージを被っていることが予想される。対中輸出依存度が25%程度の韓国でさえ、2015年の輸出額は対前年比6%程度も減少している。対中輸出依存度が70%以上と言われる北朝鮮は、中国経済の低迷の影響をモロに受けているに違いない。

 北朝鮮のGDPは謎に包まれているが、400億ドル程度(4兆4000億円程度)とされており、一人当たりGDPは2000ドルにも達しない最貧国である。人口は約2300万人で、そのうち5%、つまり約120万人が軍人である。

 これを日本に当てはめて考えると、自衛隊員を600万人も抱えている計算になる。その経済的な負担は、あまりにも大きい。

 

・北朝鮮は、国連制裁をこれまで4回も受けている。1月の核実験、2月のミサイル発射を考慮して、もし追加の国連制裁を受けた場合、事実上は6回の制裁と考えていいだろう。これは、7回も国連制裁を受け、結果としてつぶされたイラク並みである。そうなると、朝鮮半島有事も充分に想定できるのだ。

 

<米軍が日本から撤退すれば、日本の核保有が現実味を帯びる>

<願うだけで平和が実現できるなら、世界はとっくに平和になっている>

・集団的自衛権の行使容認は、アメリカとの同盟関係の強化をもたらし、日本の戦争リスクを下げることにつながるのである。

 集団的自衛権は、同盟関係と一体不可分のものだ。世界では、集団的自衛権なしの同盟関係はあり得ない。その意味で、もし集団的自衛権の行使を認めなかったら、日本はいずれは日米同盟を解消される恐れもある。

 

・安保関連法の成立を世界の視点で見れば、これまで同盟関係がありながら集団的自衛権の行使を認めなかった「非常識」を、世界の「常識」に則るようにした程度の意味である。そう考えれば、「安保関連法で日本が戦争をする国になる」などといった主張が単なる感情論にすぎないことがわかるだろう。実際、国際関係論の数量分析でも、同盟関係の強化が戦争のリスクを減らすことは実証されているのである。

 安全保障を議論するときはいつもそうだが、左派系が展開する議論はリアルではなく、非現実的かつ極端なものばかりだ。

 

 安保関連法案が国会で審議されている最中、衆議院憲法審査会において、3人の憲法学者が「安保関連法案は憲法違反」と指摘して話題になったことがある。聞けば、95%の憲法学者が集団的自衛権の行使容認を違憲だと考えているという。

 

<中国のGDP成長率を推計すると、「-3%」程度である>

・中国政府のシンクタンクである中国社会科学院は、2015年のGDP成長率を「+6.9%」と発表しているが、これはおそらくウソだろう。

 もし、筆者のこの推計が正しければ、中国経済は強烈な減速局面に突入していることになる。

 

・要するに、貿易面から見れば、中国経済の失速はアメリカのそれと大差ないくらい、世界経済に与える影響が大きいものになるということだ。

 しかも、その影響は中国との貿易依存度が大きいアジアでより深刻になるはずだ。

 ちなみに、リーマンショック後の2009年、アメリカのGDPは3%程度減少し、輸入も15%程度減少した。貿易関係を通じた実体経済への影響については、現在の中国の経済減速は、リーマンショックのアメリカと酷似している状況だ。この意味では、中国ショックはリーマンショック級の事態に深刻化する可能性を秘めているのである。

 

<中国は「中所得国の罠」にはまり込んでいる>

・「中所得国の罠」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「中所得国の罠」とは、多くの途上国が経済発展により一人当たりのGDPが中程度の水準(1万ドルが目安とされる)に達した後、発展パターンや戦略を転換できず、成長率が低下、あるいは長期にわたって低迷することを言う。

 この「中所得国の罠」を突破することは、簡単ではない。アメリカは別格として、日本は1960年代に、香港は1970年代に、韓国は1980年代にその罠を突破したと言われている。一方で、アジアの中ではマレーシアやタイが罠にはまっていると指摘されている。中南米でもブラジルやチリ、メキシコが罠を突破できすにいるようで、いずれの国も、一人当たりGDPが1万ドルを突破した後、成長が伸び悩んでいる。

 

・これまでの先進国の例を見ると、この罠を突破するためには、社会経済の構造改革が必要である。社会経済の構造改革とは、先進国の条件とも言える「資本・投資の自由化」である。日本は、東京オリンピックの1964年に、OECD(経済協力開発機構)に加盟することによって「資本取引の自由化に関する規約」に加入し、資本・投資の自由化に徐々に踏み出した。当時、それは「第二の黒船」と言われたが、外資の導入が経済を後押しし、それが奏功して、日本の1人当たりGDPは1970年代半ばに5000ドル、1980年代前半に1万ドルを突破した。

 

・では、中国ははたして「中所得の罠」を破れるだろうか。筆者は中国が一党独裁体制に固執し続けるかぎり、罠を突破することは無理だと考えている。

 ミルトン・フリードマン氏の名著『資本主義と自由』(1962)には、政治的自由と経済的自由には密接な関係があり、競争的な資本主義がそれらを実現させると述べられている。経済的自由を保つには政治的自由が不可欠であり、結局のところ、一党独裁体制が最後の障害になるのだ。

 そう考えると、中国が「中所得国の罠」を突破することは難しいと言わざるを得ない。

 

<日本の財政は悪くない>

<「日本の借金は1000兆円」という財務省による洗脳>

・話を消費増税の延期に戻そう。そもそも消費税率を引き上げる目的は、「税収」を増やすためである。税収を上げたがっているのは誰かと言えば、それは財務省だ。景気が充分に回復していない状況での増税は経済成長を阻害することが明白であるにもかかわらず、なぜ財務省は消費税率を上げたがるのか?その理由については後述するが、増税の方便として使われているのは、いわゆる「日本の借金」である。1000兆円—―

 この数字を見て、おそらく読者の皆さんのほぼすべてが、「日本の借金」という言葉を頭に思い浮かべたに違いない。それほどまでに、「日本の借金1000兆円」というフレーズは巷間に定着してしまっている。

 

・当時から、旧大蔵省は「日本の国家財政は危機に瀕している」と対外的に説明していたが、バランスシートを作成した筆者には、すぐその主張がウソであることがわかった。負債と同時に、政府が莫大な資産を所有していることが判明したからだ。このとき、幹部からバランスシートの内容を口外しないように釘を刺されたことを覚えている。

 あまりに資産が多額であったからであり、それまで「国の借金はこんなにたくさんあります」と資産の存在を公表せずに負債だけで財政危機を煽ってきた説明が破綻してしまうからだ。

 

・しかも資産の大半が特殊法人などへの出資金・貸付金であったため(これは現在も大差ない)、仮に資産の売却や整理を求められると、特殊法人の民営化や整理が避けられなくなってしまう。これは、官僚にとっては{天下り先}を失うことを意味し、自分で自分の首を絞めることにつながる。筆者も当時は現役の大蔵官僚だったため、「口外するな」という命令に従わざるを得ず、情報を外部に漏らすことはしなかった。

 残念ながら、筆者が作成したバランスシートは、大蔵省だからか「お蔵入り」になってしまったが、1998年度から2002年度までは試案として、そして2003年度以降は正式版として外部にリリースされるようになった。

 

・何しろ日本の長期金利は、201629日に史上初のマイナス台に突入したほどの超低金利なのだ。にもかかわらず、国債暴落説はいまだに巷間でくすぶり続けている。

 国債暴落説の根拠とされているものはいろいろあるが、その一つは、日本の財政破綻だ。日本政府がいずれ国債の金利負担に耐えられなくなるとの見通しから、損を回避したい人々の間で国債の売却が加速し、いっきに債券価格が下落して金利が暴落するというロジックである。しかし、前述のように日本は財政破綻状態ではないため、この話はそもそもの前提が間違っていることになる。

 

・金融や財政に馴染みが薄い一般の人が、財政破綻論や国債暴落説を語ったり信じたりすることは仕方がない面もあるが、専門家である学者の中にも財政破綻論や国債暴落説を語る人がいることには驚くばかりだ。

 たとえば、東京大学金融教育センター内に、かつてものすごい名称の研究会が存在した。その名も、「『財政破綻後の日本経済の姿』に関する研究会」だ。代表を務めるのは、井堀利宏(東京大学大学院経済学研究科教授)、貝塚啓明氏(東京大学名誉教授)、三輪芳朗氏(大阪学院大学教授・東京大学名誉教授)という日本の経済学界の重鎮たちだ。

 

 同研究会の活動内容はホームページに公開されている。2012622日に第1回会合が開かれ、2014103日までの2年余りの間に、計22回が開催されている。『発足とWebPage開設のお知らせ』に掲載されている文章を見ると、「われわれは日本の財政破綻は『想定外の事態』ではないと考える。参加メンバーには、破綻は遠い将来のことではないと考える者も少なくない」と書かれている。

 第1回会合では、三輪氏が「もはや『このままでは日本の財政は破綻する』などと言っている悠長な状況ではない?」という論点整理メモを出し、勇ましい議論を展開している。要するに、財政破綻は確実に起こるので、破綻後のことを考えようというわけだ。

 

<財務省が消費税率を上げたがるのは「でかい顔」をしたいから>

<外債投資で儲けた20兆円を、政府は財政支出で国民に還元すべきだ>

・問題は財源だが、これはいとも簡単に捻出できる。「外為特会」を活用すればよいのである。

 

 

 

『「新富裕層」が日本を滅ぼす』

金持が普通に納税すれば、消費税はいらない!

武田知弘 著  森永卓郎 監修  中央公論新社 2014/2/7

 

 

 

<必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ>

・世界の10%以上の資産を持っているのに、たった1億数千万人を満足に生活させられない国・日本、必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ。「富裕層」と「大企業」がため込んで、滞留させている富を引っ張り出し、真に社会に役立てる方策を考える。

 

<バブル崩壊以降に出現した“新富裕層”とは?>

・今の日本人の多くは、現在の日本経済について大きな誤解をしていると思われる。たとえば、あなたは今の日本経済について、こういうふうに思っていないだろうか?

 

・バブル崩壊以降、日本経済は低迷し国民はみんなそれぞれに苦しい

 

・金持ちや大企業は世界的に見ても高い税負担をしている。日本では、働いて多く稼いでも税金でがっぽり持っていかれる

 

・その一方で、働かずにのうのうと生活保護を受給している人が増加し、社会保障費が増大し財政を圧迫している

 

・日本は巨額の財政赤字を抱え、少子高齢化で社会保障費が激増しているので消費税の増税もやむを得ない

 

・これらのことは、きちんとしたデータに基づいて言われることではなく、経済データをきちんと分析すれば、これとはまったく反対の結果が出てくるのだ。

 

<消費税ではなく無税国債を>

<日本経済の最大の問題は「金回りの悪さ」>

・「失われた20年」と言われるように、日本の経済社会は、長い間、重い閉塞感に包まれて来た。アベノミクスで若干、景気は上向いたものの、消費税の増税もあり、今後、我々の生活が良くなっていく気配は見えない。

 なぜこれほど日本経済は苦しんでいるのか?

現在の日本経済の最大の問題は「金回りの悪さ」だと言える。

 

・政府は、財政再建のために消費税の増税にゴーサインを出した。しかし、消費税は「金回り」を悪くする税金なのである。消費税を導入すれば、もともと大きくない内需がさらに冷え込むことになる。また消費税というのは、国全体から広く浅く徴収する税金なのである。

 

・筆者は、お金の循環を良くして財政を再建するために、ある方法を提案したい。それは、「無税国債」という方法である。

 

<「無税国債」とは何か?>

・無税国債の狙いは、国民の金融資産1500兆円の中に眠る埋蔵金を掘り起こすことにある。

 

・実は無税国債にはモデルがある。フランス第四共和制下の1952年、時の首相兼蔵相のアントワーヌ・ピネー(18911994年)が発行した相続税非課税国債である。

 フランスは当時、インドシナ戦争で猛烈なインフレが起きて財政が窮乏していたが、時限的に相続税を課税しないピネー国債を出したところ飛ぶように売れ、ただちに財政が健全化して戦費の調達もできた。これをブリタニカ国際大百科事典は「ピネーの奇跡」と書いている。

 

<莫大な個人金融資産を社会に役立てることができる>

・ただ、この個人金融資産を社会に引っ張り出すのは容易なことではない。個人金融資産は、個人の持ち物である。これを勝手に国が使うことはできない。国が使うためには、合法的にこの資産を引っ張ってこなくてはならない。

 もっとも手っ取り早いのは税金で取ることである。しかし、個人金融資産に税金を課すとなると、非常な困難がある。というのも、金持というのは、税金に関して異常にうるさいからだ。国民の多くは気づいていないが、この20年間、富裕層に対して大掛かりな減税が行われてきた。個人金融資産がこれだけ激増したのも金持ちへの減税が要因の一つである。

 

<極端な話、無税国債は返さなくていい借金>

・個人金融資産は1500兆円あるのだから、750兆円を無税国債に置き換えるというのは、夢の話ではない。ちょっと頑張れば可能なことなのである。

 750兆円を税金で徴収しようと思えば、大変である。消費税率を10%に上げたとしても、20兆円程度の増収にしかならない。もし消費税によって財政の健全化をしようとすれば、税率15%にしたとしても40年近くもかかるのである。

 

・またもし税率20%にすれば、日本の国力は相当に疲弊するはずである。消費が激減し、景気も後退するだろう。そうなれば、予定通りの税収は確保できず、さらに税率を上げなくてはならない。日本経済はどうなることか……

 消費税に頼るよりも、無税国債をつくる方が、どれだけ健全で現実的かということである。

 

<無税国債は富裕層にもメリットが大きい>

・そして無税国債の販売にも、そう問題はないのである。「マイナス金利の国債?そんな国債を買うわけはないだろう」と思う人もいるだろう。確かに、ただマイナス金利というだけならば、買う人はいない。しかし、この国債には、相続税などの無税という恩恵がついているのだ。

 これは富裕層にとって、かなり大きなメリットと言える。

 

<実は日本は社会保障“後進国”>

あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである。

 本来、日本は世界有数の金持ち国なのに、社会のセーフティーネットがお粗末なために、国民は安心して生活ができないのである。

 今の日本人の多くは、「日本は社会保障が充実している」「少なくとも先進国並みの水準にはある」と思っている。

 しかし、これは大きな間違いなのである。日本の社会保障費というのは、先進国の中では非常に低い。先進国ではあり得ないくらいのレベルなのだ。

そして、この社会保障のレベルの異常な低さが、日本経済に大きな歪みを生じさせているのだ。日本人が感じている閉塞感の最大の要因はこの社会保障の低さにあると言ってもいいのだ。

 

・日本は、先進国並みの社会保障の構築を全然してきていない。社会保障に関しては圧倒的に“後進国”と言えるのだ。

 

・また昨今、話題になることが多い生活保護に関しても、日本は先進国で最低レベルなのだ。

 

・日本では、生活保護の必要がある人でも、なかなか生活保護を受けることができないのだ。

 

・日本の生活保護では不正受給の問題ばかりが取りあげられるが、生活保護の不正受給件数は全国で25355件である。つまり生活保護には不正受給の数百倍の「もらい漏れ」があるのだ。

 

<なぜ経済大国日本に「ネットカフェ難民」がいるのか?>

・日本では、住宅支援は公営住宅くらいしかなく、その数も全世帯の4%に過ぎない。支出される国の費用は、1500億円前後である。先進諸国の1割程度に過ぎないのだ。しかも、これは昨今、急激に減額されているのである。1500億円というのは、国の歳出の0.2%程度でしかない。

 フランスでは全世帯の23%が国から住宅の補助を受けている。その額は、18000億円である。またイギリスでも全世帯の18%が住宅補助を受けている。その額、26000億円。自己責任の国と言われているアメリカでも、住宅政策に毎年3兆円程度が使われている。

 もし、日本が先進国並みの住宅支援制度をつくっていれば、ホームレスやネットカフェ難民などはいなくなるはずである。

 

・日本は他の先進国よりも失業率は低い。にもかかわらず、ホームレスが多かったり、自殺率が高かったりするのは、社会保障が圧倒的に不備だからなのだ。日本の自殺率は、リストラが加速した90年代以降に激増しており、明らかに経済要因が大きいのである。

 

<税金の特別検査チームを!>

・税金の無駄遣いをなくし、必要な支出をきちんと見極める。

 そのためには、予算をチェックするための強力な第三者機関のようなものをつくるべきだろう。

 今の日本の税金の使い道というのは、複雑に絡み合ってわけがわからなくなっている。これだけ税金の無駄遣いが多発しているのは、税金の使途の全貌を把握している人がほとんどいないからである。

 

<平成の“土光臨調”をつくれ>

・今の行政制度、官僚制度ができて60年以上である。いや、戦前から続いている制度も多いので、100年以上になるかもしれない。

 同じ制度を100年も使っていれば、絶対に矛盾や不合理が生じるはずである。

 

<先進国として恥ずかしくない社会保障制度を>

・財界も参加した第三者機関により、社会保険料の徴収と分配も合理的に考えることができるはずである。これまで財界は社会保険料を取られるだけの立場だった。そのため、なるべく社会保険料を小さくすることを政府に要求し続けてきた。

 

・これまで述べてきたように、日本の社会保障制度というのは、先進国とは言えないほどお粗末なものである。

 しかし世界全体から見れば、日本はこれまで十分に稼いできており、社会保障を充実させ、国民全員が不自由なく暮らすくらいの原資は十二分に持っているのである。

 今の日本の問題は、稼いだお金が効果的に使われていないこと、お金が必要なところに行き渡っていないことなのである。

 

<「高度成長をもう一度」というバカげた幻想>

・バブル崩壊以降、国が企業や富裕層ばかり優遇してきた背景には、「高度成長をもう一度」という幻想があると思われる。

 

・そういう絶対に不可能なことを夢見て、やたらに大企業や富裕層を優遇し続けてきたのが、バブル崩壊後の日本なのである。

 

<今の日本に必要なのは「成長」ではなく「循環」>

・極端な話、景気対策などは必要ないのである。

 必要なのは、大企業や富裕層がため込んでいる金を引き出して、金が足りない人のところに分配することだけなのである。

 

・大企業や富裕層がため込んでいる余剰資金のうち、1%程度を差し出してください、と言っているだけなのである。

たったそれだけのことで、日本全体が救われるのである。

 

<国際競争力のために本当にすべきこと>

・バブル崩壊後の日本は、「国際競争力」という“錦の御旗”のもとで、企業の業績を最優先事項と捉え、サラリーマンの給料を下げ続け、非正規雇用を激増させてきた。

 

<無税国債は一つのアイデアに過ぎない>

・何度も言うが、バブル崩壊後、富裕層や大企業は資産を大幅に増やしている。その一方で、サラリーマンの平均収入は10ポイント以上も下がっている。

 国民に広く負担を求める消費税が、いかに不合理なものか。

 

・もう一度言うが大事なことは、一部に偏在しているお金を社会に循環させることなのである。

 

<日本の企業はお金をため込み過ぎている>

・この10年くらいの間に大企業はしこたま貯蓄を増やしてきた。「内部留保金」は、現在300兆円に迫っている。

 

<設備投資には回らない日本企業の内部留保金>

・「バブル崩壊以降の失われた20年」などという言われ方をするが、実は、日本企業はその間しっかり儲けていたのだ。

しかも、それに対して、サラリーマンの給料はこの十数年ずっと下がりっぱなし(一時期若干上がったときもあったが微々たるもの)である。リストラなどで正規雇用は減らし、非正規雇用を漸増させた。

 

<「日本の法人税は世界的に高い」という大嘘>

・しかし、実は「日本の法人税が世界的に高い」というのは大きな誤解なのである。日本の法人税は、確かに名目上は非常に高い。しかし、法人税にもさまざまな抜け穴があり、実際の税負担は、まったく大したことがないのである。法人税の抜け穴の最たるものは、「研究開発費減税」である。

 

<バブル崩壊以降、富裕層には大減税が行われてきた!>

・そもそもなぜ億万長者がこれほど増えたのか?

 その理由は、いくつか考えられるがその最たるものは、次の2点である。「相続税の減税」「高額所得者の減税」

 信じがたいかもしれないが、高額所得者は、ピーク時と比べれば40%も減税されてきたのである。

 

<実は、日本の金持ちは先進国でもっとも税負担率が低い>

<金持ちの税金は抜け穴だらけ>

 

・前項で紹介した大手オーナー社長のような「配当所得者」に限らず、日本の金持ちの税金は抜け穴だらけなのである。だから、名目上の税率は高いが、実際はアメリカの2分の1しか税金を払っていない、ということになるのだ。

 

<相続税も大幅に減税された>

・バブル崩壊以降、減税されてきたのは所得税だけではない。相続税もこの20年間に大幅に減税されている。

 

 

 

『「借金1000兆円」に騙されるな!』

暴落しない国債、不要な増税

高橋洋一   小学館   2012/4/2

 

 

 

<日銀法を改正すべき>

・中央銀行の独立性は、手段の独立性と、目標の独立性に分けられているが、1998年の日銀法改正で、日銀にはそのどちらもが与えられるという非常に強い権限をもってしまった。人事の面で言えば、一度選ばれた総裁、副総裁、理事は、任期を全うするまで政治の側から罷免することさえできなくなっている。

 

・それまで日銀は大蔵省の尻に敷かれていたのだが、大蔵省としては、自分たちはそれほど唯我独尊ではないというポーズを、日銀法改正という形で日銀の独立性をアピールして示したかったのだ。これは日銀にとっては悲願達成だった。

 しかし、本来は政治が、民主主義によって国民から権限を与えられた政府が、インフレ目標を何%にするかを明確に決めるべきだ。日銀が決めるのはおかしい。

 そのうえで、その目標に至るまでの方法は、金融政策のプロである日銀に任せる。つまり手段は独立させるというのが、あくまで世界的な標準だ。

 

<日銀が目標の独立性を手離したくない理由>

・ところが日銀は、そういう形で政策を表に出すのを嫌がる。なぜかというと、どんな金融政策を取るかは、日銀の独立性という名の「権益」と化しているからだ。

 

<どこまで金融緩和すればいいのか?>

・経済政策にとっては将来の「インフレ予想」が必要だ。それまで政府・日銀には、直接的にインフレ予想を観測する手段がなかった。

 具体的には、物価連動債と普通の国債(非物価連動債)の利回り格差から、市場の平均的なインフレ予想を計算する。これを「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」と呼ぶ。

 これは世界中の中央銀行が導入し、使っている。BEIが高すぎると、引き締めなければいけない。低くなりすぎると、もっとお金を伸ばさなければいけない。

 

・ところが最近、BEIを算出されることを嫌ったのか、財務省は物価連動債を新たに発行しなくなってしまった。厄介な指標を計算されないように、元から断ってしまえ、ということなのだろうか。どこの国でも当たり前に計算している指標を、葬りにかかってきているのだ。

 

<正しい金融政策で経済が拡大すれば格差は「縮小」する>

・実際は格差が広がっていても、それぞれに分配があれば、全体としての社会不安は小さくなる。体感的にも、働く意志と能力があるのなら、何がしかの収入を自力で得られるのがいい社会だと素朴に思う。最下層の人の所得を上げるには、たとえ格差が広がっても、最高層を上げるべきだ。最下層を上げるためには全体のパイを増やすのが簡単だからだ。

 それでも働けない人には、生活保護やそれを進化させたベーシックインカムで助ければいい、それにしても、全体のパイを大きくしてからのほうが、より額も厚くできる。

 

<国債は便利なツールとして使えばいい>

・本書は国債をスコープとして、世界経済、そして日本の経済政策を見てきたが、現在の日本においては、国債はあくまでデフレを脱するためにマネーを増やし、将来増えすぎたときは減らすための重要なツールだということになる。

 

・要するに、現時点において国債が果たすべき役割は、日銀からお金を引き出すための道具として活用されればいい、ということになる。

 もし国債を買い過ぎれば、マネーが出すぎて必要以上のインフレになってしまう。その時は、高橋是清を思い出し、市中に国債を売ればいい。するとお金は日銀に還流して少なくなり、調整できる。国債は調節弁に使う。

 別に国債でなくてもいいのだが、国債がもっとも流通量が多いので、使い勝手がいいというだけだ。

 国債が、金融市場の中でコメのような役割を果たしていることはすでに述べた通りだが、それは国債の重要さ、流通量、流動性などが他の金融商品と比べて抜けているからだ。国債は金融市場の潤滑油のようなところがある。

 

・それでも、増税しないと財政破綻する、これ以上国債を刷ると暴落する、さらに格下げされるかもしれないという言葉を聞いてどうしても不安になってしまうのなら、CDS保証料に注目していればいい。マーケットで世界中のプロの投資家が、日本国債には何も問題はないと判断していれば、穏当な価格が付いているはずだ。

 それでも財政再建が気になる人は、債務残高対GDPが大きくならないなら心配ないはずだ。その条件は、だいたいプライマリー・バランス(基礎的財政収支)が赤字にならなければいい。

 

<あと900兆円国債を発行しても破綻しない>

・第1章の終わりで、歴史上イギリスがネットの債務残高が二度もGDP250%前後になったのに、いずれも破綻しなかったことを述べた。

 日本のネットの債務残高のGDP比は70%だから、往年のイギリスと同じ段階まで債務残高をふくらませるとしたら、あと900兆円も国債を発行しなければならないということになる。

 実際にそんなことをする必要はないのだが、もし900兆円国債を発行して、一気に財政出動したらどんな世の中になるか、ちょっと想像してみよう。

 

・さすがに1年では賄いきれないだろうから、9年に分け、年間100兆円ずつ使っていくことにしよう。民間金融機関の消化能力を考えて、全額日銀引き受けにしよう。そうすると、毎年、政府は日銀が刷った100兆円を手に入れられる。日本中のおカネが1年間で100兆円増える。

 政府も投資先が思いつかないので、とりあえず国民全員に配ることにしたとすると、国民1人当たり70万円が分配されることになる。4人家族なら、300万円近い札束が、宅配便か何かで届くのかもしれない。

 これには長年デフレに慣れてきた人たちも、さすがに驚くのではないだろうか。隣の家にも、向かいの家にも何百万円も配られているのだ。

 

・インフレになるということは、為替相場は円高から超のつく円安に変わる。

 とても簡単な計算をすれば、いま米ドルはおよそ2兆ドル、日本円は140兆円存在している。ここから割り出される為替レートは1ドル=70円ということになるのだが、日本円が240兆円になれば、一気に1ドル=120円になることになる。これは小泉政権時のレベルだ。

 これはすごいことになる。米ドルを使う人から見れば、日本製の自動車や家電、精密機器が、半額で買えるわけだ。プリウスが100万円、テレビが2万円で買える感覚だ。おそらくどんなに生産しても間に合わない。

 

・もうひとつ、ここでぜひ考えてほしいのは、お金の量を増やせば経済は回り始めるという法則だ。いきなり100兆円増やせば不必要なインフレを招いてしまうが、では20兆円なら、30兆円なら、あるいは40兆円ではどうなるだろうか。もっとマイルドで、所得の上昇を喜びつつ、貯金することではなく働いてお金を使い、また働くことに喜びと利益を見いだせる世の中になってはいないだろうか。

 

<だんだん変わってきた。未来はある>

・日銀は、間違い続けている。本当は、日銀の多くの人も、間違えていることに気づいているのではないかと思う。

 

<財務官僚・日銀職員は国民のために働くエリートではない>

・バーナンキ議長はかつて、「日銀はケチャップを買えばいい」と言い、何でもいいから買いを入れてマネーを供給すればいいではないかと主張していたが、日銀は、分かっている人から見ればそのくらいもどかしい中央銀行なのだ。

 官僚も博士号所持者は少ない。でも平気でそれなりのイスに座り、うさんくさい経済学もどきをばらまいてミスリードしている。こんなことも、他の先進国の政府職員や、国際機関の職員にはあまりないことだ。

 

<もう日銀は言い逃れできない>

・インフレ目標導入を防戦する日銀の言い訳は、いつも決まって「アメリカが導入していないから」だった。

 バーナンキ教授は、2002年にFRB理事に指名された。

 実は以前、私はバーナンキ教授本人からインフレ目標の話を聞いていた。必ず将来インフレ目標を導入するはずだと予測した。

 しかし、多くの人からバッシングされた。そんなことをするわけがないだろうと叩かれた。ところが、20122月、現実のものになった。

 困ったのは、日銀の人たちだ。

 

・もう言い逃れはできない。何が日本経済のためになるのかを、真剣に考えてほしい。そうしなければ、この国から成長力が削がれる。その先に待っているのは、本物の「破綻」だ。

 

 

 

『築土構木の思想』  土木で日本を建てなおす

藤井聡   晶文社    2014/7/25

 

 

 

<世間は皆、虚言ばかりなり>

・「土木」というと、多くの現代日本人は、なにやら古くさく、このITやグローバリズム全盛の21世紀には、その重要性はさして高くないものと感じているかもしれません。

 とりわけ、「人口減少」や「政府の財政問題」が深刻化している、と連日の様に様々なメディアで喧伝され続けている今日では、今更、大きなハコモノをつくる様な土木は、時代遅れにしか過ぎないだろう、というイメージをお持ちの方は多いものと思います。

 しかし、今日私たちが信じている様々な常識が、実は単なる「虚言」(ウソ話)にしか過ぎないという事例には、事欠きません。

 

<築土構木の思想>

・この言葉は、中国の古典『淮南子』(紀元前2世紀)の中の、次のような一節に出て参ります。すなわち、「劣悪な環境で暮らす困り果てた民を目にした聖人が、彼等を救うために、土を積み(築土)、木を組み(構木)、暮らしの環境を整える事業を行った。結果、民は安寧の内に暮らすことができるようになった」という一節でありますが、この中の「築土構木」から「土木」という言葉がつくられたわけです。

 

・すなわち、築土構木としての土木には、その虚言に塗れた世間のイメージの裏側に、次の様な、実に様々な相貌を持つ、われわれ人間社会、人間存在の本質に大きく関わる、巨大なる意義を宿した営為だという事実が浮かび上がって参ります。

 

第一に、土木は「文明論の要」です。そもそも、土木というものは、文明を築きあげるものです。

 

第二に、土木は「政治の要」でもあります。そもそも築土構木とは、人々の安寧と幸福の実現を願う、「聖人」が織りなす「利他行」に他なりません。

 

第三に、現代の土木は「ナショナリズムの要」でもあります。現代の日本の築土構木は、一つの街の中に収まるものではなく、街と街を繋ぐ道路や鉄道をつくるものであり、したがって「国全体を視野に納めた、国家レベルの議論」とならざるを得ません。

 

第四に、土木は、社会的、経済的な側面における「安全保障の要」でもあります。社会的、経済的な側面における安全保障とは、軍事に関わる安全保障ではなく、地震や台風等の自然災害や事故、テロ等による、国家的な脅威に対する安全保障という意味です。

 

第五に、土木は、現代人における実質上の「アニマル・スピリット(血気)の最大の発露」でもあります。

 

第六に、土木こそ、机上の空論を徹底的に排した、現場実践主義と言うべき「プラグマティズム」が求められる最大の舞台でもあります。

 

<土木で日本を建てなおす>

・そもそも、今日本は、首都直下や南海トラフといった巨大地震の危機に直面しています。今日の日本中のインフラの老朽化は激しく、今、適切な対応を図らなければ、2012年の笹子トンネル事故の様に、いつ何時、多くの犠牲者が出るような大事故が起こるか分からない状況にあります。

 

・巨大地震対策、インフラ老朽化対策については多言を弄するまでもありません。

 大都市や地方都市の疲弊もまた、日本人がまちづくり、くにづくりとしての築土構木を忘れてしまったからこそ、著しく加速してしまっています。そして、深刻なデフレ不況もまた、アニマル・スピリットを忘れ、投資行為としての築土構木を我が日本国民が停滞させてしまった事が、最大の原因となっています。

 だからこそ、この傾きかけた日本を「建てなおす」には、今こそ、世間では叩かれ続けている「土木」の力、「築土構木」の力こそが求められているに違いないのです。

 

<公共事業不要論の虚妄  三橋貴明×藤井聡>

<インフラがなくて国民が豊かになれるはずがない>

・(藤井)三橋先生は、みなさんもよくご存じの通り、いま政府が採用しているアベノミクスというデフレ脱却のための政策の、理論的バックボーンをずっと長らく主張されてきた先生です。ならびにかなり早い段階から、経済政策としてもインフラ投資をやるべきだというお話をされています。

 

・(三橋)もうひとつはですね、公共投資を増やし、インフラを整備しなければいけないというと、よくこういうレトリックが来るわけですよ。「財政問題があるから公共投資にカネが使えず、インフラ整備ができない」と。日経新聞までもが言いますよ。要は予算がないと。これは全然話が逆で、日本は政府にカネがないから公共投資ができないんじゃないんですよ。公共投資をやらないから政府にカネがないんです。

 

・(三橋)そこで、政府が増税やら公共投資削減やらをやってしまうと、ますます国内でお金が使われなくなり、デフレが深刻化する。実際、日本は橋本政権がこれをやってしまったわけです。日本のデフレが始まったのはバブル崩壊後ではなく、97年です。

 

・公共投資を増やせばいいじゃないですか。財源はどうするか。それは建設国債に決まっていますよ。公共投資なんだから、国の借金がいやなら、日銀に買い取ってもらえばいいじゃないですか。

 

<国の借金問題など存在しない>

・(三橋)いずれにしても「公共投資に20兆も使っているんですよ!」といわれると、国民は「天文学的数字だ!」となってしまう。国の借金も1000兆円とか。

 ただし、その種の指標は数値をつなげて考えなくてはいけない。GDPが500兆の国が、公共投資20兆というのは、むしろ少なすぎるだろうと。しかもこんな自然災害大国で。そういうふうに相対化して比較しなくてはいけない。

 もうひとつは、最近、私が発見して流行らせようとしているんだけど、いわゆる国の借金問題。正しくいうと政府の負債ね。あれって、日銀が昨年からずっと量的緩和で買い取っているじゃないですか。だから、政府が返済しなければいけない借金って、いまは実質的にどんどん減ってきているんですよ。まあ国債が日銀に移っているんだけど、日銀は政府の子会社だから、あんなもの返す必要がない。国の借金問題なんて、いまはもう存在しないんですよ、実は。

 

・(三橋)もうひとつ怪しいのがありまして、社会保障基金。あれも100兆円くらいあるんだけど、中身は国民年金、厚生年金、共済年金なんですよ。政府が政府にカネを貸しているだけ。こういうのも「国の借金!」としてカウントして、本当にいいのかと思う。とにかく入れるものは全部詰め込んで、「はい1000兆円、大変でしょう」ってやっている。

 

・(三橋)日本政府は金融資産が500兆円くらいありますから、一組織としての金融資産額としては世界一じゃないですか。アメリカよりでかい。そのうち100兆くらい外貨準備です。残りは先ほどの社会保障基金。共済年金や厚生年金の持っている国債だから、そういうのは、絶対に相殺して見なくちゃいけないんだけど。

 

・(三橋)全部「借金」に詰め込んでいるわけですよね。しかも日銀が量的緩和で国債を買い取っている以上、返済が必要な負債はなくなってきているのに、それでもそういうことは報道されない。

 

・(三橋)(デフレの悪影響は)過小評価されています。デフレがどれほど悲惨な影響を及ぼすか、わかっていない。マスコミは「デフレになると物価が下がりますよ」としか言わないじゃないですか。だから、何が悪いんだ、みたいな話になりますが、違いますよね。デフレ期は所得が減ることがまずい。さらに問題なのは、所得が減るとはつまりは企業の利益が減るということなので、次第にリストラクチャリングとか倒産・廃業が増えていき、国民経済の供給能力が減っていくわけですよ。供給能力とは潜在GDPですよ、竹中さんの大好きな。

 

・(三橋)デフレこそが、まさに潜在GDPを減らしていますよ。典型的なのが建設企業です。1999年に60万社あったのが、いまは50万社を割ってしまった。10万社以上消えた。これ、経営者が相当亡くなられています。自殺という形で。

 

・(藤井)建設業というのは、築土構木をするための技術と供給力を提供しているわけですが、その力がデフレによって小さくなってきている。それこそ、会社の数でいって6分の5にまで減少している。実際、会社の数だけではなく、それぞれの会社の働いている方や、能力などを考えると、その供給力たるや、さらに落ち込んで来ていることがわかる。労働者の数だって、かっては700万人近くいたのが、今では500万人を切っている。実に3割近くも建設労働者は減ってしまった。

 

・(藤井)つまり、公共事業を半分近くにまで大幅に削減すると同時に、デフレで民間の建設事業も少なくなって、建設産業は大不況を迎えた。その結果何が起こったかというと、わが国の建設供給能力の大幅な衰退なわけです。実は、これこそが、日本国家にとって、深刻な問題なんです。でも、一般メディアでも経済評論家たちも、この問題を大きく取り上げない。

 

<築土構木の思想は投資の思想>

・(三橋)しかもやり方は簡単なんだから。日銀が通貨発行し、政府がそれを借りて使いなさい、というだけでしょう。しかもですよ、環境的にやることが見つからないという国もあるんですよ。でもいまの日本は、もちろん東北の復興や、藤井先生が推進されている国土の強靭化とか、インフラのメンテナンスとか、やることはいっぱいあるんですよ。なら、やれよ、と。建設企業のパワーがなくなってしまったため、そちらのほうがボトルネックになっていますよね。

 

・(三橋)建設の需要がこのまま続くかどうか、信用していないんですね。またパタッと止まったら、またもや「コンクリートから人へ」などと寝言を言う政権が誕生したら、またもやリストラですか、っていう話になってしまいますからね。

 

・(藤井)さらに建設省の公共投資額という統計の農業土木という分野を見ると、昔はだいたい1兆数千億円くらいあったのが、いまはもう23千億円程度になっている。民主党政権になる直前は6千数百億円だった。でも、民主党政権下で60%も減らされた。

 

<朝日と日経が共に公共投資を批判する愚>

・(藤井)いまのお話をお聞きしていますと、いわば「アンチ政府」とでも言うべき方々の勢力、市場主義で利益を得られる方々の勢力、「緊縮財政論者」の勢力、「財政破綻論者」の勢力、といった重なり合いながらも出自の異なる4つの勢力がある、ということですね。つまり、仮にその4つがあるとすれば、その4つが全部組み合わせて作り上げられる「四すくみの四位一体」が出来上がって、それが一体的に「公共事業パッシング」の方向にうごめいている、というイメージをおっしゃっているわけですね。

 

<国の借金、日銀が買い取ればチャラになる>

<日本ほど可能性のある国はない>

・(三橋)安全保障面ではアメリカべったりで、ひたすら依存していればうまくいきました。もう1つ、大きな地震がなかった。1995年の阪神・淡路大震災まで大震災がなかった。国民は平和ボケに陥りつつ、分厚い中流層を中心に、「一億総中流」のいい社会を築いたんだけど、非常事態にまったく対応できない国だったことに変わりはないわけです。

 ということは、いまから日本が目指すべき道は、非常事態に備え、安全保障を強化することです。結果として、高度成長期のように中間層が分厚い社会をもう一回つくれると思いますよ。最大の理由は、デフレだから。デフレというのは、誰かがカネを使わなくてはならない。

 

・(藤井)外国はそれがグローバルスタンダードなんですね。ですからグローバル―スタンダードに合わせすぎると、日本もせっかくすごい超大国になれる道をどぶに捨てることになりますね。

 

 

 

『エコノミスト   2016.4.19』 

 

 

 

<識者7人が採点 黒田日銀3年の評価>

70点 失業率低下が政策の正しさを証明 2%未達は消費税増税が原因  (高橋洋一)>

・この3年の日銀を評価する基準は2つある。失業率とインフレ率だ。

まず完全失業率は3.3%(2月時点)まで下がっている。金融政策は失業率に効く。失業率が改善しているから、期待への働きかけや波及経路は機能しており、量的・質的金融緩和(QQE)が正しかったことを示している。

 

・原油安によってインフレ2%を達成できなかったという日銀の説明は、短期的には確かにそうだが、34年で見ると影響はなくなる。消費増税の影響を見通せなかったので、結局、原油安を方便として使っている。

 

・日銀当座預金への0.1%のマイナス金利の導入は金融緩和として評価できる。

 

・金利を下げて、民間金融機関の貸し出しを後押しすれば、借りたい企業や人は出てくる。ビジネスをしたい人にとってはチャンス到来だ。

 

・国債などの政府債務残高は現在、約1000兆円。日本政府の資産を考えると、ネット(差し引き)で500兆円になる。そこに日銀を政府との連結で考えると、日銀が300兆円分の国債を持っているから、政府債務は連結すると200兆円ということになる。GDP比で考えると欧米より少ない。

 

 そして、日銀が出口戦略に入る時も国債を吐き出す(売る)ことをせずに、GDPが上がるのを待てば、日本政府の財政再建が実はもう少しで終わる。財政ファイナンスで最悪なのは、ハイパーインフレになることだが、今の日本はインフレ目標もあり、その懸念はない。国債も暴落しなくていい。何も悪いことない。

 

 

 

『最強国家ニッポンの設計図』  ザ・ブレイン・ジャパン建白

大前研一   小学館   2009/6/1

 

 

 

<核、空母、憲法改正、そして国民皆兵制もタブー視しない真の国防論>

<北朝鮮を数日で制圧するだけの「攻撃力」を持て>

・外交は時に戦いである。いや、むしろ国家と国家の利害が対立する場面ほど外交力が必要になる。そして時に「戦争」というオプションも視野に入れておかなければ、独立国家としての対等の外交は展開できない。

 

・本当に必要かつ十分な軍備とは何かを考えておく必要がある。

 

・自力で国を守るのは至極当然のことだ。大前提として戦争を抑止するには「専守防衛」などと言っていては駄目だ。

 

・具体的には、射程距離1000km以上のミサイル、航空母艦、航続距離の長い戦略爆撃機、多数の上陸用舟艇などを中国地方や九州地方に配備するべきだ。

 

<突然豹変して威圧的になるのが、中国の常套手段>

・ただし私は、中国との戦いは実際には起きないだろうとみている。中国が周辺国を挑発しているのは、侵略の意図があるからというより、実は国内の不満を抑えることが最大の目的だと思われるからだ。いま中国政府が最も恐れているのはチベット問題や新疆ウイグル問題、あるいは法輪功、失業者、農民等の不満による内乱がある。それを避けるためにはあえて国境の緊張を高めて国民の目を外に向けようとしているのだと思う。

 

<国民皆兵で男女を問わず厳しい軍事訓練を経験させるべきだ>

・ただし実際に「核兵器」を保有する必要はない。それは敵を増やすだけだし、維持するのも大変なので、むしろマイナス面が大きいだろう。国家存亡の脅威に直面したら90日以内に核兵器を持つという方針と能力を示し続け、ロケットや人工衛星の技術を高めるなど、ニュークリア・レディの技術者を常に磨いておくことが重要だと思う。また欧米の同盟国に日本のこうした考え方を説明し納得してもらっておく必要がある。

 

・ソフトウェアの第一歩とは、すなわち「憲法改正」である。現行憲法は再軍備をしないという条文しかないので、開戦と終戦の手順はもとよりそれを国会がきめるのか首相が決めるのか、といったことすら想定していない。自衛隊についてもシビリアン・コントロールについても定義は明確ではない。つまり今の日本には“戦う仕掛け”がない。

 

<中国の人権問題を「ハードランディング」させると7億人の農民が世界を大混乱に陥れる>

<中国政府が気づかない「2つのズレ」>

・いま中国政府が理解すべきは自分たちが考える常識と世界が考える常識がズレている、ということだ。ズレは2つある。

 

・一方、中国は今もチベットや新疆ウイグルなどを征服したという認識は全くない。

 

・もう一つのズレは、中国が宗教の自由を認めないことである。

 

<台湾もチベットも独立させて中華「連邦」を目指せ>

<私の提案に賛同する中国指導者たちは、起て!>

・現在の中国で国民に自治と自由を与えたら、不満を募らせている7億人の農村戸籍の人々が都市に流入して大混乱が起きる。力と恐怖による支配を放棄すれば、暴徒化した農民たちが中国人資本家や外国人資本家を襲撃して富を略奪するかもしれないし、第2の毛沢東が現れて、より強力な共産国家を作ってしまうかもしれない。

 

・なぜ、国民に移動の自由さえ与えていないのかを真剣に考えたことのない欧米諸国が、自分たちの基準を中国に当てはめて、人権だと民主主義だのとなじることも間違いなのだ。

 

<「世界に挑戦する日本人」第4の黄金期を築け>

<世界に飛び出せない“偽エリート”の若者たち>

・どうも最近の日本人はだらしない。基本的な能力が低下しているうえ、気合や根性もなくなっている。

 私は、アメリカのスタンフォード大学ビジネススクールやUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で教えていたが、クラスにいた日本人留学生は実に情けなかった。

 

・英語こそ、そこそこのレベルではあったが、中国、韓国、ヨーロッパ、中南米などの他の国々から来たクラスメートの活発な議論に加わることができず、覇気がなくてクラスへの貢献もあまりできていなかった。

 

・私は、若い頃、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)大学院に留学した。1960年代の後半である。あの時代は、日本を離れる時に家族と水杯を交わし、博士号が取れなかったら日本に帰れないという悲壮な覚悟で太平洋を渡った。実際、博士号が取れずにボストンのチャールズ川に投身自殺したクラスメートもいた。留学中の3年間、私は(お金がないせいだが)一度も帰国しないどころか自宅に電話さえかけなかった。

 ところが今の日本人留学生は日常的に携帯電話で自宅と連絡を取り、嫌になったら簡単に逃げ帰る。

 

 

 

<●●インターネット情報から●●>

 

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より

 

<高橋洋一>

 

主張

増税する前に、まず政府の無駄な出費を減らすことを主張する、上げ潮派の論客。1998年から在籍したプリンストン大学ではベン・バーナンキの薫陶を受けた。いわゆるリフレ派であると目される。

 

埋蔵金

2008年(平成20年)には、いわゆる「霞が関埋蔵金」が存在すると主張し 、翌年に発生した世界金融危機に際しては、政府紙幣の大量発行によって景気回復を試みるよう提言した。

 

日本の財政について

財務省時代に国のバランスシートを作成(2012年現在は財務書類という名称で公表)し、国の借金は900兆、資産は500兆、差し引き400兆の負債であり、これを踏まえて財政を論議しなければならないと、増税を主張する財務省やマスコミを批判している。

 

日本の財政再建のためには、大胆な金融緩和によるリフレーション政策で経済を成長させ、税収の自然増を図るべきであると主張している。また2013年の時点で「日本は世界1位の政府資産大国」であり、国民1人あたり500万円の政府資産があり、売却すれば金融資産だけで300兆円になると主張している。

 

日本銀行批判

大蔵省在籍中から、日本銀行による金融政策への批判を繰り返してきた。構造改革論が盛んに論じられた2002年には、構造改革の模範と目されたニュージーランドがかつて、金融政策によってデフレーションに陥る危機を脱したことを指摘、インフレーション目標を採用しない日本銀行を批判した。

 

日本銀行はハイパーインフレーションを恐れ、紙幣の大量発行を拒否しているが、40兆円の需給ギャップがあるのでそうはならないとも主張している。その後、銀行の持つ国債を日銀がデフレ(需給、GDP)ギャップ分の30兆(20124-6月は10兆(朝日新聞))円分引き取り、紙幣を供給する政策も主張している。

 

2012年現在の金融政策について、「日銀が100兆円ほどの量的緩和をすれば株価も5000円程上昇、そうしないと日本の景気回復(デフレ脱却)とはならない。今の日銀の5-10兆円での量的緩和では、海外からは見劣りし周回遅れである」と批判している。

アベノミクスの三本の矢で最も重要なのは『金融緩和である』としている。

 

 

<●●インターネット情報から●●>

 

スイス政府「民間防衛」に学ぶ

 

日本が敵国から武力以外による攻撃を受け、破滅へと導かれないように-

 

■メインコンテンツ

民間防衛」からの引用とその解説です。時間がなければ「重要」の部分だけでも目をとおしてください。

 

・はじめに

・敵は同調者を求めている1 / 眼を開いて真実を見よう

・敵は同調者を求めている2 / 社会進歩党は国を裏切るだろうか

・外国の宣伝の力 / 不意を打たれぬようにしよう

・重要敵はわれわれの抵抗意志を挫こうとする / 警戒しよう

・敵は意外なやり方で攻めてくる / 自由と責任

・敵はわれわれを眠らそうとする / われわれは眠ってはいない

スポーツも宣伝の道具 / 真のスポーツ精神を守ろう

・われわれは威嚇される / 小鳥を捕らえる罠

経済的戦争 / 経済も武器である

・重要革命闘争の組織図

・中まとめ

・敵はわれわれの弱点をつく / スイスは、威嚇されるままにはならない

・混乱のメモ / 健全な労働者階級はだまされない

・重要危機に瀕しているスイスに、人を惑わす女神の甘い誘いの声が届く/ 心理戦に対する抵抗

重要政府の権威を失墜させようとする策謀1 / 政府と国民は一致団結している

・重要政府の権威を失墜させようとする策謀2 / それにもかかわらず、国民と政府は一致団結している

・重要政府の権威を失墜させるための策謀 / 国民と政府は動揺しない

・内部分裂への道 / 自らを守る決意をもっていれば

・重要滅亡への道……… / 法と秩序が保たれれば

スイスが分裂していたら / スイスが団結していたら

・首に縄をつけられるか / われわれは他国に追随しない

・終局 / スイスにはまだ自由がある

・おわりに

 




■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

・「日銀が過去に何度も金融政策を間違った」ということは、しばしばエコノミストや経済学者にも指摘されることだといわれます。特にバブルの処理に誤って、「失われた20年」の日本経済を演出したと指摘されています。金利を急激に上げて、急速に景気を冷やしたというのです。当然のように、バブル崩壊となりました。根本的な経済理論の不安定さが、日本経済を迷走させているようです。理論家と実務家の争いといえましょうか。「船頭多くして船山に登る」ということだったようです。そして官庁エコノミストの限界でしょうか。官僚制度も時代の流れに適応できずに制度疲労、劣化が目立つともいわれます。また政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。そこで政治主導は理論的にも無理だといわれます。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」と述べられます。ちなみに
政治といえば、「日本合衆国」や「日本共和国」を目指す勢力もあるといわれます。
また地方議員の近未来の姿は欧米のようにボランティア議員の流れだといわれます。


 

・政治が劣化すれば、国民生活を直撃します。あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのであるといわれます。今の時代、国民の血税のタックス・イーターが増殖しているのかもしれません。私たち一般人はエコノミストではないので、詳しくは分かりません。「政府にはベスト&ブライテストが集められているはずなのだが!?」といわれます。それにもかかわらず、原因は本当に有能な官僚や政治家、が登用されていないからだそうです。言語道断な人々も増えていると語られています。円高誘導政策がいいのか、円安誘導政策がいいのか、はたまた、その中庸なのか、百家争鳴と指摘されています。「円高は国益だ」と主張する学者もいます。「失われた20年」は深刻な影響を与えています。様々な統計の世界の国々のランク付けでも日本は先進国の順番が、降下しています。難病、奇病も増えており、困っている人も増加しており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。政務活動費の不正問題もあり、「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。

 

政治家は、世論の反発や票離れを恐れるあまり、日本の将来に必要不可欠な社会保障制度改革や年金改革に着手できずにいると語られています。また「政治は税金なり」といわれますが、税制が劣化してきているともいわれます。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」と述べられます。そのために政治の近代化を急がなければ、それこそ先進国から脱落すると指摘されています。「失政」が予想以上に多いともいわれます。補償も十分とはいえません。それで「失政」を詳しく調べていくと恐るべきことが分かるのかもしれません。

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)でみますと

「三重野康」

バブル経済とその崩壊への対処

 

当時、バブル景気による地価上昇が一般庶民の生活を苦しめていたこともあって(当時のサラリーマンにとって、東京都内に家を建てる事は出来無かった)、それを果敢に退治する三重野を、マスメディアは「平成の鬼平」と賞賛した(佐高信など)。だが、この時の行き過ぎたバブル潰しが、その後のデフレーション(失われた20年)を招来せしめたとして、現在は三重野の政策を否定的に解する向きが多い(例えば、慶大教授・竹森俊平:『世界デフレは三度来る』など)。特に、バブルが崩壊した後の金融緩和が遅れ、また小出しとなった結果、日本経済にとっては引き締め環境が続いたことの影響は大きかった。

 

なお、1992年(平成4年)には宮沢喜一内閣総理大臣と共に、日銀特融の形で公的資金投入を模索したことが知られているが、財界や大蔵省の反対に遭い、果たせなかった。後に宮澤は、当時の政官民の主要人物で、危機意識を共有していたのは三重野だけであったと述懐している」とのこと。

 

・安倍総理の登場でアベノミクスという経済政策が採用されました。金融的にも量的緩和を大規模に実行したようです。しかしながら、TPPのように貿易自由化政策を推進しているために、この面からの物価の下落圧力が強まるそうです。アクセルとブレーキを同時に踏むといわれますが、デフレ不況を止めることはなかなか難しいそうです。トランプ大統領がTPPから離脱宣言をしましたが、従来のように米国に追従しないのでしょうか。TPPも事情変更になれば、米国と同じ立場になり米国のように地獄を見ると懸念されています。

 

・著者(浜田宏一氏)によると「日本銀行が暴走して無茶な引き締めを行い、結果的に10年以上デフレが続いています。人類史上稀にみる経済失政、大災害が現在進行形で続いているのです」ということです。私たち一般人は、エコノミストでないので、詳しい経済メカニズムは知らないのですが、容易にデフレ不況から抜け出ることは難しいようです。「財源不足」と言う理由で、福祉予算がどんどん削られますので、さまざまなレベルが下がっていくことでしょうか。

 

・「日本の借金は1000兆円」「一人当たり830万円」という数字の情報操作は、国民に広く浸透した情報操作だったといわれます。当時の野田総理も「子孫に借金を残すな」と盛んに答弁していたといわれます。財務省には、この数字の説明責任があったようです。この数字の情報では「増税に反対」する世論は力がなくなります。様々な政治力学が働いたのでしょうか。また経済評論家等の「日本経済破綻説」や「国債暴落説」の本が店頭をにぎわしたものです。しかしながら、「国の借金問題など存在しない」というエコノミストもいるといわれます。私たち一般人には、経済学説にも理解不能なことが多いようです。このような経済の最も基本的な事柄にエコノミストの見解が分かれるのは、エコノミストの資質が窺われます。安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。経済問題は国民の主要な関心事です。そこで、いわゆる「正しい説明」をしてもらいたいものです。「あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである」といわれます。どの程度、一般認識があるのでしょうか。政治経済の制度疲労が激しく、システムが劣化しているそうです。そのうえ官僚と政治家の劣化もひどいそうです。その点については政治家と官僚の認識も自覚もないといわれます。ある意味ではディスインフォメーション(偽情報)になったのかもしれません。

 

・「日本の借金は1000兆円」といわれると誰でも驚いたものです。解釈が違うと別の結論がでてくるようです。財務省というファイナンスの権威のある役所のいうことは、誰でも従うともいわれます。財務省の政策にも問題があると指摘されています。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」そうです。役所の税金の無駄遣いを指摘する有識者も多いようです。1票の格差が大きいと政権の正統性が疑われるといわれます。「政治は税金なり」といわれますが、税制が劣化してきていると語られています。消費税に重点を置きすぎていて、累進課税や法人税の実質的な税制が応分負担に改正されるべきと指摘されます。文部省の天下り斡旋が問題になりました。官僚制度も時代の流れに適合できなかったといわれます。そして「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」ともいわれます。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」といわれます。

 

amazonに「アベノミクス」といれますと904件の書籍がわかります。最近ものでは『アベノミクス崩壊』(牧野富夫)、『日本経済崖っぷち  妄念の中の虚像、アベノミクス』(浜矩子)等で、ネガティブなものが増えてきているようです。アベノミクスの評価も立場の違いで、2つのグループに分かれるようです。官庁エコノミストは、痛烈に批判する人は当然ながら、少ないようです。『「新富裕層」が日本を滅ぼす』という本の著者は、37冊くらいの本を書いているようです。財務省の見解というものは専門家集団ですので、指導力は強いそうです。「実は日本は社会保障“後進国”」という認識の有識者は多いのでしょうか。安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。

 

・著者(武田知弘氏)によると消費税という税は不合理な政策だということになります。しかし、「無税国債」の発行に賛成する官庁エコノミストは多くないようです。「無税国債の発行」を主張する新しい首相はでてくるのでしょうか、社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。「失われた日本経済の20年」といわれますが、その間の経済政策は効果的ではなかったようです。20年の間に「日本経済の劣化」は相当すすんだようです。世界中で「格差の問題」が議論されています。「格差」は、税制で作られたともいわれます。「財源の裏付けのない政策は実現できない」ということで、「限られた予算、限られた処遇、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字」という状況が続きました。財政・社会保障費の抜本改革が不可欠であることは明らかですが、実施は難しいようです。「もともと国家予算の分配の問題になるようで、財源をひねり出すためにも、行政、立法、司法の大胆なリストラ、近代化、効率化が必要」といわれます。税金の無駄遣いもなくせないようです。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」そうです。

 

・「日本は先進国だろうか」という声も街中では増えてきているようです。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。スイスではベーシックインカムの実施が国民投票で否定されましたが、大胆な改革の試みが先進諸国で行われているようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームによる英知を結集した「国家改造計画」が求められているといわれます。舛添氏の公私混同が議会で批判されました。メディアにも大きく取り上げられました。エリートで、あまりにも期待された人だったので、反動も大きかったようです。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。どんな時代、どのような体制においてもテクノクラートの官僚や官僚制度は必要になります。有能な人材が活用されていない結果だと指摘されています。

 

・「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。そこで政治の改革がなかなかすすまないといわれます。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、「政治が遅れている。私たち一般人は、政治意識を高めて政治の近代化を急がなければならない」そうです。政治の費用対効果の向上、行政サービスの効率等、問題は山積みといわれます。道州制も夢のような素晴らしい計画ですが、実施されると地獄を見る懸念もあると指摘されています。

 

・「消費税増税のスタンス」が政治の一般論としてあります。日本の「借金」は1000兆円もあり、財政危機の状況であり、消費税を上げて財政危機を回避しなければならないという議論が有力説となり、政府を動かしているといわれます。1000兆円という数字が独り歩きしており、真面目に「国債暴落」、「日本経済破綻」を主張している学者・エコノミストも少なくありません。経済学者やエコノミストが最も基本的な問題に見解が対立しているのは、私たち一般人には不思議な話です。財政の危機を考えると、消費税増税もやむをえないという思考が一般的でしたが、「日本の借金問題は、懸念することはない」という説もあり、驚きます。

 

Amazonに「日本破綻」といれますと908件の書籍を見ることができます。『2020年、日本が破綻する日』(日本経済新聞出版社)、『1500万人の働き手が消える2040年問題労働力減少と財政破綻で日本は崩壊する』(ダイヤモンド社)等です。その一方で、『何があっても日本経済は破綻しない!本当の理由』(アスコム)という全く反対の見解もあります。とにかく「財政問題」については百家争鳴のようです。

 

・「築土構木の思想で、土木工事を大規模にして日本を建てなおす」必要があるようです。国土強靭化構想で、水道や下水道等、道路のインフラを再整備する必要があります。老朽化がひどいそうです。また地震や津波に対する対策や東日本大震災の復興にも大規模な「土木建設」が必要です。首都直下大地震津波や南海トラフ巨大地震津波も発生確率が非常に高いと、大衆レベルでも認識が浸透しています。かつて日本は、田中角栄氏の「日本列島改造論」にあるように「土建国家」ともいわれたものでした。田中角栄元首相の実績には毀誉褒貶があるようです。

 

・「熊本地震」も、このような大地震がくり返されて、不気味な南海トラフ巨大地震津波へと繋がっていくと、地震学者が述べています。「財源の裏付けのない政策は実現できない」といわれますが、建設国債や日銀の引受など手法はいろいろとあるといわれます。「コンクリートから人へ」ともいわれましたが、両方への投資が必要です。金融緩和と同時に大規模な財政投融資の両方が機能しなければならないといわれます。

 

・「政府債務残高約1000兆円」ということで「財政破綻」を喧伝し、大騒ぎをするエコノミストもいましたが、「国の借金問題など存在しない」と主張するエコノミストもいて、奇妙な面白い議論です。政府の紙幣発行権をめぐる考えの相違といいますか、デフレなどの基本的な考えが、それぞれ違っているようです。アベノミクスに対しても、厳しい評価をする経済学者もいるようです。外国の経済学者の評価も明らかになりました。今の状況では消費増税は無理だとされ延期されました。

 

・私たち一般人は、エコノミストではないので、詳しい分析はできませんが、円の国際的な評価が、その実態を反映するそうです。「国債などの政府債務残高は現在、約1000兆円。日本政府の資産を考えると、ネット(差し引き)で500兆円になる。そこに日銀を政府との連結で考えると、日銀が300兆円分の国債を持っているから、政府債務は連結すると200兆円ということになる。GDP比で考えると欧米より少ない」という結論になると主張する学者(高橋洋一氏)もいるようです。ギリシアのような経済の弱い国と比較はできないようです。

 

・「日本の核武装」に言及する知識人が増えてきているそうです。核装備は一種の政治のタブーになっていた感がありましたが、世界情勢が大きく変わってきたためか、有識者から様々な提案がなされているようです。私たち一般人は、核兵器については詳しくは知りませんが、日本の周辺の仮想敵国が核兵器や「貧者の核兵器」といわれる細菌兵器、化学兵器を熱心に開発している以上、日米安保条約のみに頼ることは十分ではないようです。タブーなき防衛論議が必要のようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した現代の「国家改造計画」が求められているそうです。防衛政策ははたしてどのような評価をうけているのでしょうか。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。民間防衛の取り組み方も低調のようです。スイス型の「民間防衛」が参考になるといわれます。大衆に危機を煽ることのないように、何も知らせないということでは、改革が進まないといわれます。

 

・「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているといわれます。周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核戦争を想定内にしているからでしょう。核兵器を持たなければ歩兵の大量出血を強要されるといわれます。抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、拉致事件にも抑止力がなかったそうです。「抑止力のない高価な通常兵器を少数揃える」よりも、巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数揃える」ほうが、費用対効果があるといわれます。核シェルターもありませんし、この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。5兆円という限られた防衛予算では不十分だともいわれます。「脳天気(ノー天気)な核シェルターもグローバルスタンダードを適用すべきだ」といわれます。

 

・「次の戦争では必ず新兵器が使われる。将軍たちは前の兵器で軍事演習をしている」そうですので、通常兵器が陳腐化する時代に備えておく必要があるのでしょうか。「核には核で」という常識がゆきわたるのはいつのことでしょうか。もちろん、日本の核装備には言うまでもなく、多くの反対論があります。法律や条約の問題もあります。しかし、憲法改正をしなくても核兵器は持てるといわれます。 海外派兵の前に核兵器を持つべきだといわれます。

 

・太平洋戦争も米軍の新兵器と原爆によって、日本軍が圧倒されたように、新兵器の登場によって旧兵器が完全に陳腐化するのだそうです。旧軍は、レーダーなどの新兵器で完敗しました。それも現代では新兵器の開発のスピードが速くなっているそうです。旧軍のほとんどの将官や将校も「戦争に勝てる」とは思わなかったそうです。そして「戦争に負ける」ということは、どのようなことを意味しているかも認識していなかったといわれます。ひどい目にあったのは、国民すべてですが、特に庶民でした。

 

・サイバー戦争では米中戦争がすでに始まっているとも言われています。深刻な人口問題と社会問題を持つ中国は、国内が乱れると、さまざまな面で国際間のトラブルを起こし、対外戦争に打って出るという懸念が国際社会、チャイナ・ウオッチャー間では言われているそうです。トランプ大統領も「中国は敵だ」と認識しているといわれます。Amazonに「サイバー戦争」といれますと152件の書籍が出てきます。『サイバー戦争~すべてのコンピューターは攻撃兵器である』、『日本サイバー軍創設提案:すでに日本はサイバー戦争に巻き込まれた』という具合に書名は刺激的です。どうもサイバー戦争はいまも熾烈に継続中だそうです。メディアに人民解放軍の将校の名前が出たりして米中サイバー戦争は奇妙な問題です。専門家やメディアもどの程度把握しているのでしょうか。近未来は、世界的にサイバー犯罪も急増する懸念があるといわれます。

 

・中国の社会が不安定化することにより世界中に深刻な影響を与える懸念があるようです。学校にいけない子供たちが増えており、社会問題がいろいろと深刻化しているそうです。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」といわれます。米国の学者も2016年に中国は昏睡状態に陥ると予測していたようです。また「中国人は国を捨てた人でないと信用ができない」という中国社会特有の国内事情があるそうです。

 

・中国の経済学者によると「影の銀行(シャドーバンキング)に対する規制が強化されるなら、中国の不動産価格が最大50%下落する可能性がある」という見方を示していました。不動産市場も株式市場もバブルが崩壊しましたが、再び、投機資金が動いているともいわれます。「チャイナ・リスク」を誰もが認識できる時代になりました。中国の経済の減速、混乱が大減速と大混乱になるのでしょうか。 中国では「上に政策あれば、下に対策あり」といわれていますが、限界がきているといわれます。「中国ははたして「中所得の罠」を破れるだろうか。筆者(高橋洋一氏)は中国が一党独裁体制に固執し続けるかぎり、罠を突破することは無理だと考えている」ということで、中国経済はハードランディングしかないといわれます。

 

・識者によると、中国共産党の「みっともなさ」が世界中のメディアに露呈されている時代だそうです。世界のメディアへの頻繁な露出こそが中国共産党が最も恐れていることではないのでしょうか。「誰も13億人を食わせられないので戦争をする」といわれます。「来世はブタでも良いから中国人には生まれたくない」と回答する者もいるといわれるくらい深刻な状況といわれます。中国が民主化すれば米国との(核)戦争はありえないといわれます。米中サイバー戦争(ナウ)はどのようになっているのでしょうか。

 

 

 

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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ


・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

 

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